円安・金利高・インフレに勝つ!最強版 富裕層の節税&資産防衛術#3Photo:petrol001/gettyimages

急激な円安の進行、止まらないインフレと資源高、そしてウクライナ戦争――。富裕層を襲う荒波の中、養老保険、オペレーティングリース、為替、海外移住など、人気の節税手段はどう変化しているのか。特集『円安・金利高・インフレに勝つ!最強版 富裕層の 節税&資産防衛術』(全16回)の#3では、富裕層の資産管理の専門家が最新状況を具体的に解説する。(アレース・ファミリーオフィス代表取締役 江幡吉昭)

世界でふさがれる節税手段
今の注目ポイントはここだ

 コロナ禍以降、生命保険、暗号資産、世界の法人税下限の統一化、30万円以下の一括償却など、いわゆる節税手段がどんどんふさがれてきています。これに加えて生前贈与と相続の一体課税が行われるということも喧伝されています。

富裕層の節税最新トレンドは?円安、インフレ、ウクライナ戦争で資産防衛術激変!えばた・よしあき/法政大学卒業後、住友生命保険に入社。その後、英スタンダードチャータード銀行にて最年少シニアマネージャーとして活躍。2009年、富裕層の資産運用・税務・財務管理を行う「アレース・ファミリーオフィス」を設立。アレース・ホールディングス株式会社、株式会社アレース・リアルエステート代表取締役、一般社団法人相続終活専門協会理事。

 ありとあらゆる節税手段に、このようなふたをする動きは「税務当局の本気度がうかがえる状況」なのではないかと思います。コロナ禍で国の借金が膨らんでいますし、アフターコロナを見据え、大規模金融緩和や多額の財政出動という「広げた風呂敷」を畳むフェーズに入ってきているのでしょう。

 日米欧中と世界中の先進国の生産年齢人口(20歳から65歳までの働き手の人口)が右肩下がりに低下する中で、「所得税・法人税は防衛費など大義名分がないと上げづらい。しかし消費税を上げたら選挙で不利」という状況下で、最初に上げやすいのが富裕層に対する税金である、贈与税・相続税となるのは当然の流れです。相続税の一般会計歳入総額に占める割合は2.4%しかありませんが、まずはこうした富裕層への増税を行う方向で動く可能性は高いでしょう。しかもこれは日本だけの流れではないはずです。

 ではこういう状況下の今、富裕層の間でよく行われている節税手法にはどんなものがあるのでしょうか。養老保険、オペレーティングリース、為替、海外移住……。今回は各分野で、法人、個人それぞれに対して、円安などの昨今の情勢ならではの最新のトレンドを見ていきたいと思います。